日本歴史地名大系 「辺塚村」の解説 辺塚村へつかむら 鹿児島県:肝属郡佐多町辺塚村[現在地名]佐多町辺塚郡(こおり)村の東に位置し、三方を山に囲まれ、南は海に面する。辺塚川は地内を流れて海に注ぐ。北東端に稲尾(いなお)岳(九五九メートル)がそびえる。辺津賀・返津加とも記される。集落として村山(むらやま)・上原(うえばい)・萩平(はぎひら)・中郷(ちゅうごう)・中村(なかむら)・野中(のなか)・熊之細(くまのほそ)・沢渡(さわわたり)・洞(どう)ヶ原(はら)・打詰(うちづめ)などがある。中世は禰寝(ねじめ)院南俣(みなみまた)のうちにあった。正元元年(一二五九)閏一〇月五日の建部清綱譲状(池端文書)によると、清綱の子息頼綱に用松(もちまつ)名(現根占町)の水田などとともに山野四ヵ所が譲られており、その山野の四至に「東限田代境 西限波伊立山谷登見方山谷 北限直世境 南限辺津加大道菖蒲経石」とみえる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報