辻行灯(読み)ツジアンドン

デジタル大辞泉 「辻行灯」の意味・読み・例文・類語

つじ‐あんどん【×辻行灯】

江戸時代辻番所の前に備えてあった台付き行灯あんどん。つじあんどう。

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精選版 日本国語大辞典 「辻行灯」の意味・読み・例文・類語

つじ‐あんどん【辻行灯】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、辻番所などの前の街路に立てられた行灯木製灯籠(とうろう)形のもの。つじあんどう。
    1. 辻行灯
      辻行灯
    2. [初出の実例]「三浦屋と染めたる大暖簾、西の方へ寄せて、辻行燈(ツジアンドン)天水桶、その上に手桶大分重ねあり」(出典:歌舞伎・助六廓夜桜(1779))

つじ‐あんどう【辻行灯】

  1. 〘 名詞 〙つじあんどん(辻行灯)
    1. [初出の実例]「順慶町の辻行燈(ツチアンドウ)に立忍び」(出典:浮世草子好色一代男(1682)七)

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世界大百科事典(旧版)内の辻行灯の言及

【行灯】より

… 行灯が大いに普及,発達したのは江戸時代である。まず在来の手さげ行灯のほかに,置行灯,掛行灯,釣行灯,辻行灯など多くの種類を生んだ。手さげ行灯は一般に小型の立方体あるいは円筒体で,手さげ装置をつけた行灯である。…

【辻】より

…なお,床屋は町用人として町内の雑用を果たした。辻斬が横行した江戸では,辻行灯,辻番所が設置され,辻番人(町方では自身番)が警備にあたった。辻には通行人の利用しあう設備も置かれた。…

※「辻行灯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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