逆板(読み)サカイタ

デジタル大辞泉 「逆板」の意味・読み・例文・類語

さか‐いた【逆板】

よろい部分の名。大鎧の胴の背面立挙たてあげ二段目の板。普通のさねとは逆に、上から垂れて下をおおう形になっているところからいう。総角付あげまきつきの板。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「逆板」の意味・読み・例文・類語

さか‐いた【逆板】

〘名〙
① 鎧(よろい)の部分の名。大鎧の胴の背面の立挙(たてあげ)の二段をいう。下の三段との重ねを逆に畦目(うなめ)から裏側に威(おど)しつけて屈伸を自由にし、畦目の下を菱縫(ひしぬい)とし、中央に大座の鐶(かん)を打って袖の水呑(みずのみ)の緒を受ける総角(あげまき)を下げる板。普通の札とは逆に、上から垂れて下をおおう形になっているところからいう。総角付の板。
※兵具雑記并幕星呪(1390‐1428頃か)四姓之鎧之事「一鎧之名所之事〈略〉さか板〈是はあけまき付の名なり〉」
② 具足の背面の押付(おしつけ)の板の下を大鎧背面の位置にならっていう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報