造形写真(読み)ぞうけいしゃしん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「造形写真」の意味・わかりやすい解説

造形写真
ぞうけいしゃしん

写真による精密な描写力によりながらも、対象の記録や複製のためにではなく、造形美術を目的として制作された写真の総称。したがって、造形写真では何がどう写っているかが問われるのではなく、絵画グラフィック・アート同様、美意識や芸術意欲の表現として、その存在価値が認識されることになる。こうした写真による造形表現は、1920年代にハンガリー出身のドイツの写真家モホリ・ナギが先駆をなし、写真を用いて光の織り成す形象美的印象を定着しようとしたことに始まるが、日本では、1930年代(昭和5年ごろ)から名古屋の写真家坂田稔(みのる)によって提唱され、当時流行の新興写真ブームやシュルレアリスム思潮と連動して、アマチュア写真家を中心に普及した。

 また、造形写真のなかには、カメラを使わずに直接印画紙物体形状を焼き付ける「フォトグラム」とよばれる技法もあり、画家瑛九(えいきゅう)の「フォトデッサン」はその代表的な作品例ということができる。

[平木 収]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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