普及版 字通 「逡」の読み・字形・画数・意味
逡
11画
[字訓] しざる・しりぞく
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(しゅん)。は厶(し)(耜(すき))を頭とする神像の象で、高大の意があり、またうずくまる姿勢の意がある。〔説文〕二下に「復(かへ)るなり」とあり、〔段注〕に往来の意とするが、〔爾雅、釈言〕に「くなり」、〔玉〕に「卻(しりぞ)くなり」とする訓がよい。逡循して後に退く意である。恂恂・悛悛をまた逡逡に作ることがあり、また〔礼記、大伝〕「逡(はや)く走す」は駿と通用の義である。
[訓義]
1. しざる、しりぞく、さがる。
2. 次第、順序をつける、順番にする。
3. 恂・悛・駿と通用する。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕逡 シリゾク・マカル・ハル 〔字鏡集〕逡 サル・シリゾク・マカル・メグル・ハル
[語系]
逡tsiun、駿tziunは声義が近い。また、蠢・惷thjiunも声近く、蠢は蠢動、惷(しゆん)は乱れる意。逡循の状と似ている。
[熟語]
逡次▶・逡縮▶・逡逡▶・逡巡▶・逡循▶・逡▶・逡速▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報