精選版 日本国語大辞典 「連飛」の意味・読み・例文・類語
れん‐とび【連飛】
- 〘 名詞 〙
- ① 曲芸軽業の一種。輪を飛び潜るなどするもの。また、その形をした人形。
- [初出の実例]「宮内が佐々木、吉郎兵衛が女がた、れんとびくもまひ、などと、聞わくべくもあらずぞ」(出典:評判記・美夜古物語(1656頃))
- ② 宿場などの私娼をさしていう。一寸間遊(ちょんのまあそび)で気ぜわしく、切り時刻が迅速だったのが①に似るからか。また、手軽に買い得るところからとも。
- [初出の実例]「それよりはくさんにいたってはばいたはおかたの女郎本所よこほりにれんとびのみやが百をはしたの御神なり」(出典:評判記・吉原あくた川名寄(1681)日本六十余州けいせい棚おろし)
- ③ 悪貨の一種。
- [初出の実例]「両替屋の手代、しゃうかん、一歩、細字、れんとび〈略〉万いきにくい金を、いきよい所で巻ちらす合点で」(出典:浮世草子・世間手代気質(1730)四)