最新 地学事典 「進化速度」の解説
しんかそくど
進化速度
rate of evolution
生物の種や高次分類群において,形質や器官の進化における変化の速度。一般に生物は進化するにつれて進化速度が累増する。初期生物から発達した生物に至るまでの大きな分類単位が出現に要する時間は,単細胞生物から多細胞生物の出現までが約25億年,脊椎動物までが約4.3億年,原始哺乳類までが約3億年で,有胎盤類までが約5千万年と短縮する。哺乳類の種の進化は1万年の桁と推測されている。他方で系統間のアミノ酸配列の相違について,形質に影響しない分子レベルの変化は中立説に基づき生物間でほぼ一定である(分子時計)ことから,この分子の変化から進化速度を推定する方法が主流となっている。ただし本来の進化速度は形質の変化に基本がある。
執筆者:小寺 春人
参照項目:分子時計
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

