遊楽部川(読み)ゆうらつぷがわ

日本歴史地名大系 「遊楽部川」の解説

遊楽部川
ゆうらつぷがわ

八雲町内を流れる最大の川。二級河川。流路延長二八・五キロ、うち指定区間一五・四キロ。流域面積三五一・八平方キロ。太櫓ふとろ岳を水源として北流するセイヨウベツ川に南流するトワルベツ川、北流するキソンペタヌ川・ペンケルペシュペ川・なまり川・音名おとな川・砂蘭部さらんべ川などを合せて東流し、八雲町市街地から内浦湾に注ぐ。ユウラップはアイヌ語に由来する。「大流にして水深」く(谷「蝦夷紀行」寛政一一年八月八日条)、「場所境調書」には「ユウラッフよりはシヤクルベシベ、マタルヘシベより往来したりと。今に其道すじの跡ユウラッフ川筋に在るなり」と記される。文化(一八〇四―一八)頃には馬渡船があり、人馬とも渡ることができた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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