後志山地南岸と渡島半島東岸に抱かれ、ほぼC字形に南東に向かって太平洋に開く湾。
地名「内浦」は「狄蜂起集書」にみえ、「蝦夷志」には「夷方所謂ヲツト
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噴火湾または胆振(いぶり)湾ともいう。北海道南西部,亀田半島北部の砂崎と室蘭市南部のチキウ岬を結ぶ線より北西の海域をいう。約30kmの湾口をもち,北西方へ約50km湾入する円形の大きな湾で,沿岸には有珠山,駒ヶ岳など火山が多い。湾の最深部は107m,おおむね60~95mの水深を示して比較的平たんである。南岸と西岸には砂浜,礫(れき)浜が多く,北岸の静狩とイコリ岬間の約10kmは海食による高さ100~200mの断崖が連続し,東部には特定重要港湾室蘭港がある。4~5月には北東部で小型サケ・マス流し網漁業が,4~12月にはとくに南岸と西岸でイワシなどの定置網漁業が行われ,湾岸付近一帯でコンブ,ワカメ,ノリ,ホタテガイ,アワビなどの養殖が行われている。
執筆者:岡本 次郎
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北海道南西部、渡島(おしま)半島東側の海湾。噴火湾(ふんか)ともいう。幅約50キロメートルの一大円形をし、北は室蘭(むろらん)市の地球岬、南は駒ヶ岳(こまがたけ)北端の砂崎を結ぶ。湾岸はおよそ150キロメートル、湾内は海岸から40メートル内外まで比較的急傾斜で、中央部は平坦(へいたん)、水深は90~100メートル。西岸の八雲(やくも)―静狩(しずかり)間はほぼ直線の砂浜海岸で、平地は少ない。北岸の静狩―豊浦(とようら)間は断崖(だんがい)が続き、礼文華(れぶんげ)の海食崖をつくり、道路は峠越し、鉄道はトンネルで通じる。内浦湾の別名「噴火湾」は、1796年(寛政8)イギリス船長ロバート・ブロートンが、湾の南北に駒ヶ岳、有珠山(うすざん)の噴煙を遠望して命名したという。湾内ではスケトウダラ、カレイの沖合底引網漁業が行われる。
[瀬川秀良]
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