内浦湾(読み)うちうらわん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

北海道南西部,渡島半島にいだかれた太平洋側にある。別称噴火湾。ほぼ円形で,直径約 50km,湾岸の長さ約 150kmで,その地形は急傾斜であるが,湾底は平坦。最深部 107m。寛政8 (1796) 年来航したイギリス船『プロビデンス』号の船長噴煙の上がる有珠山駒ヶ岳を見てこの湾を噴火湾 Volcano Bayと名づけたといわれる。 JR函館本線と室蘭本線が西岸から北岸を走る。八雲-静狩間は砂浜海岸,静狩-豊浦間は断崖で礼文華 (れぶんげ) 峠がある。大正から昭和初期はイワシ定置網漁で知られたが,現在はスケトウダラカレイの刺網漁が行なわれる。沿岸には,八雲,長万部,豊浦など半農半漁の町が立地。
福井県の西端にある沈降性の小湾で若狭湾支湾高浜町に属する。第2次世界大戦後は木材輸入港で,湾内では真珠養殖も行われる。南方若狭富士ともいわれる青葉山がそびえ風光がよい。東岸には関西電力高浜原子力発電所がある。若狭湾国定公園に属する。

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百科事典マイペディアの解説

北海道渡島(おしま)半島東側にあるほぼ円形の湾。噴火湾ともいう。直径約50km,最深部約100m,湾口に室蘭半島がある。湾岸は屈曲が少なく,平地に乏しい。函館本線と室蘭本線が湾岸をめぐり,森,八雲,長万部(おしゃまんべ),虻田,伊達などの農漁業集落が発達,湾内でイカ,コンブの漁獲が多い。
→関連項目虻田[町]長万部[町]黒松内[町]砂原[町]鹿部[町]豊浦[町]森[町]八雲[町]

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世界大百科事典 第2版の解説

噴火湾または胆振(いぶり)湾ともいう。北海道南西部,亀田半島北部の砂崎と室蘭市南部のチキウ岬を結ぶ線より北西海域をいう。約30kmの湾口をもち,北西方へ約50km湾入する円形の大きな湾で,沿岸には有珠山,駒ヶ岳など火山が多い。湾の最深部は107m,おおむね60~95mの水深を示して比較的平たんである。南岸と西岸には砂浜,礫(れき)浜が多く,北岸の静狩とイコリ岬間の約10kmは海食による高さ100~200mの断崖が連続し,東部には特定重要港湾室蘭港がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

北海道南西部、渡島(おしま)半島東側の海湾。噴火湾(ふんか)ともいう。幅約50キロメートルの一大円形をし、北は室蘭(むろらん)市の地球岬、南は駒ヶ岳(こまがたけ)北端の砂崎を結ぶ。湾岸はおよそ150キロメートル、湾内は海岸から40メートル内外まで比較的急傾斜で、中央部は平坦(へいたん)、水深は90~100メートル。西岸の八雲(やくも)―静狩(しずかり)間はほぼ直線の砂浜海岸で、平地は少ない。北岸の静狩―豊浦(とようら)間は断崖(だんがい)が続き、礼文華(れぶんげ)の海食崖をつくり、道路は峠越し、鉄道はトンネルで通じる。内浦湾の別名「噴火湾」は、1796年(寛政8)イギリス船長ロバート・ブロートンが、湾の南北に駒ヶ岳、有珠山(うすざん)の噴煙を遠望して命名したという。湾内ではスケトウダラ、カレイの沖合底引網漁業が行われる。[瀬川秀良]

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精選版 日本国語大辞典の解説

北海道南西部、渡島(おしま)半島の太平洋岸にある湾。スケソウダラ・カレイ漁がさかん。室蘭港がある。噴火湾。胆振(いぶり)湾。

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