道具的理性(読み)どうぐてきりせい(英語表記)instrumentale Vernunft

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

道具的理性
どうぐてきりせい
instrumentale Vernunft

フランクフルト学派第一世代の M.ホルクハイマーや T.アドルノらが啓蒙的理性の退落形態として批判した理性概念。自然科学的認識による世界の脱魔術化を特徴とする啓蒙的理性の自己展開が人間対自然の枠組みから,やがて人間対人間の支配関係まで肥大化する現象をさす。啓蒙的理性の発展過程に支配と搾取の論理が内在されていたとする批判には啓蒙と道具的理性を同一視する傾向がみられるが,次世代の J.ハーバーマスはそれが啓蒙の一面的理解にすぎないと批判して,道具的理性に代るもう一つの啓蒙的理性,すなわち対話的理性の可能性を見出している。

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大辞林 第三版の解説

どうぐてきりせい【道具的理性】

フランクフルト学派の用語。啓蒙けいもう思想が科学的認識によって自然を支配し、宗教の拘束から脱しようとするとき、理性は実は自然と社会とを搾取する道具として働いているとする。 → 批判理論

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