道奥国(読み)みちのくのくに

山川 日本史小辞典 改訂新版 「道奥国」の解説

道奥国
みちのおくのくに

陸奥国旧称国名東山道の奥の意。史料上の初見は659年(斉明5)であるが,それより少し前の孝徳朝に建国されたと考えられ,建国時の領域名取・宮城郡(現,宮城県)以南で,7世紀後半には置賜(おきたま)・最上(もがみ)地方(現,山形県)と大崎平野南部(志太)を加えたと推定される。当時は石城(いわき)・菊多郡(現,福島県)は常陸国に属した。仙台市の郡山遺跡は建国時の国衙の可能性がある。676年(天武5)までに陸奥国と改称された。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「道奥国」の意味・わかりやすい解説

道奥国
みちのくのくに

陸奥国

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の道奥国の言及

【陸奥国】より

…《延喜式》の規定では35郡を管し,国府は多賀城(現,宮城県多賀城市)にあった。その設置は他の諸国と同様,大化改新(645)後あまり時を経ない時期と思われるが,当時は〈道奥国(みちのおくのくに)〉と記し,読まれた。この〈道奥国〉という命名は他の諸国の国名とは趣を異にし,東海・東山2道の奥すなわち最末端に位置する国という意味である。…

※「道奥国」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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