遠武村(読み)とおだけむら

日本歴史地名大系 「遠武村」の解説

遠武村
とおだけむら

[現在地名]小長井町 遠竹名とおだけみよう

井崎いざき村の北に位置し、東は有明海に臨む。柳平やなぎびら毘沙天びさてん岳がある。長崎路浜通(多良越)が通る。中世伊佐早いさはや庄のうちで、宝治元年(一二四七)一〇月六日の六波羅施行状案(高城寺文書)に「伊佐早庄内遠竹村」とみえる。同年九月一五日、肥前国在庁官人である高木(藤原)勝丸が父高木家明および祖父家朝(法名迎西)の譲状にしたがって当地本名伊崎内などの地頭職を安堵されている(同年一一月五日「大宰府守護所下文案」同文書)。伊佐早庄の雑掌道慶が遠竹村の実検について訴えたが、鎮西探題は惣実検使・庁目代・直人が提出した文保三年(一三一九)二月一五日の取帳、同じく五月一〇日に提出の遠竹村地頭高木維貞の妻藤原氏(西郷三郎兵衛入道後家妙明跡)代家邦の請文によって実検が行われたことがわかり、道慶の訴えは却下されている(同年六月一六日「鎮西御教書」上杉家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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