内科学 第10版 「選択的IgA欠損症」の解説
選択的IgA欠損症(原発性免疫不全症候群)
概念・病因
血清IgAのみが低下する.
臨床症状
無症状のものが多いが,IgG2の欠損を合併すると気道の細菌感染症に罹患する.本症の患児では,輸血などIgAを含む製剤の再投与によりアナフィラキシーを発症するので注意が必要である.
検査成績
血清IgAのみ低値を示す.
治療
一般には無治療,易感染性があれば,免疫グロブリンの補充療法.[峯岸克行]
■文献
Notarangelo LD, Fischer A, et al: Primary immunodeficiencies: 2009 update. J Allergy Clin Immunol, 124: 1161-1178, 2009.
Ochs HD, Smith CIE, et al: Primary Immunodeficiency Diseases, 2nd ed, Oxford University Press, New York, 2007.
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報