日本大百科全書(ニッポニカ) 「遺伝予後」の意味・わかりやすい解説 遺伝予後いでんよごgenetic prognosis ある遺伝形質が子孫に伝えられ、その形質がふたたび現れてくる割合を予知すること。遺伝病患者の血縁者に同種の異常が出現する確率(遺伝的危険率genetic risk)を算出した数値が推定される。したがって、遺伝的危険率が遺伝予後の意味に使われることもある。 人類遺伝学を応用した遺伝的危険率には、理論的危険率と経験的危険率がある。理論的危険率はメンデルの遺伝法則(優劣および分離の法則)により理論的に危険率を確率として算出するものであり、経験的危険率は多数の家系調査資料から統計的手法を用いて危険率を算出するものである。[新井正夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例