遺伝予後(読み)いでんよご(英語表記)genetic prognosis

日本大百科全書(ニッポニカ) 「遺伝予後」の意味・わかりやすい解説

遺伝予後
いでんよご
genetic prognosis

ある遺伝形質子孫に伝えられ、その形質がふたたび現れてくる割合を予知すること。遺伝病患者の血縁者に同種の異常が出現する確率(遺伝的危険率genetic risk)を算出した数値が推定される。したがって、遺伝的危険率が遺伝予後の意味に使われることもある。

 人類遺伝学を応用した遺伝的危険率には、理論的危険率と経験的危険率がある。理論的危険率はメンデル遺伝法則優劣および分離法則)により理論的に危険率を確率として算出するものであり、経験的危険率は多数の家系調査資料から統計的手法を用いて危険率を算出するものである。

[新井正夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android