遺伝子診断の問題点(読み)いでんししんだんのもんだいてん

家庭医学館 「遺伝子診断の問題点」の解説

いでんししんだんのもんだいてん【遺伝子診断の問題点】

 遺伝子検査が発達し、遺伝子の異常でおこる病気診断ができるようになりました。保因者(ほいんしゃ)(劣性遺伝子をもっていて、発症しない人)かどうかの診断(保因者診断)や、保因者や患者さんが妊娠した場合、おなかの赤ちゃんが病気かどうかの診断(出生前診断)もできます。
 成人してから発症する遺伝子異常の病気でも、胎児期(たいじき)や出生時の診断が可能ですから、赤ちゃんのその後の運命を変えてしまう恐れもあります。
 したがって、遺伝子診断を無制限に行なうことには、倫理的な問題があります。
 日本では、胎児に病気があるという理由で人工中絶はできませんから、法的にみれば出生前診断は無意味ともいえます。しかし、遺伝のことで悩んでいる人も多いと思われます。そうした人は、ぜひ、専門医に相談してください。

出典 小学館家庭医学館について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む