中国江西(こうせい/チヤンシー)省の廬山(ろざん/ルーシャン)にあった寺。廬山は慧遠(えおん)(334―416)が東林寺を拠点として念仏結社白蓮社(びゃくれんしゃ)を営んだ仏教の聖地であるが、遺愛寺も慧遠の草創にかかると伝える。唐代末に廃され、明(みん)の成化(せいか)年間(1465~1487)には僧慈釗(じりゅう)が紫雲庵(しうんあん)を寺趾(じし)に建立して復興したと伝えるが、これも現存しない。遺愛寺と廬山北峰の香炉峰(こうろほう)との間の景観は名勝とされ、韋応物(いおうぶつ)や白楽天(はくらくてん)(白居易(はくきょい))などの文人が遊んだ。とくに白楽天はこの地に草堂を結んで、流謫(るたく)の心をいやし、「遺愛寺の鐘は枕(まくら)を敧(かたむ)けて聴き、香炉峰の雪は簾(すだれ)を撥(はら)いて看(み)る」と詠んだ。清少納言(せいしょうなごん)の『枕草子(まくらのそうし)』第299段の話はこの詩を下敷きにしている。
[里道徳雄]
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新