邇保庄(読み)にほのしよう

日本歴史地名大系 「邇保庄」の解説

邇保庄
にほのしよう

古代野洲やす郡邇保郷(和名抄)の郷域に成立したと考えられ、日野川(仁保川)右岸の現江頭えがしら町・小田おだ町・十王じゆうおう町付近に比定される。仁保とも記す。南北朝期のものと推定される賀茂御祖社社領目録(賀茂神社文書)に近江国「邇保庄」とみえ、京都下鴨社領であった。延文五年(一三六〇)一二月二五日、北朝は同社に邇保庄を安堵している(「賀茂社古代庄園御厨」同文書)。文安元年(一四四四)七月六日には邇保庄用水を相原郷(桐原郷か)押領しているという下鴨社雑掌の訴えに基づき、幕府山門使節に当庄への沙汰付を命じた(「室町幕府奉行人奉書」江頭共有文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

USスチール買収問題

日本製鉄は2023年12月、約141億ドル(約2兆2千億円)で米鉄鋼大手USスチールを完全子会社化する計画を発表した。国内の鉄鋼市場が先細る中、先進国最大の米国市場で、高級鋼材需要を取り込み、競争力...

USスチール買収問題の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android