普及版 字通 「邇」の読み・字形・画数・意味
邇
18画
(異体字)
9画
[字訓] ちかい・ちかづく
[説文解字]
[字形] 形声
声符は爾(じ)。〔説文〕二下に「きなり」という。〔書、舜典〕「きを柔らげ邇(ちか)きを能(をさ)む」を、金文の〔大克鼎(だいこくてい)〕に「きを(やは)らげ(ちか)きを能む」のようにいい、が邇のもとの字、邇はのちの形声字である。は土主の上に木を植え、犬牲を供えて祀る形で、ときには女が(ひざまず)いて拝する形を加えている例もあり、産土神(うぶすながみ)のような観念を示す字であろう。その本貫の地を示し、ゆえに邇近の意となったものと思われる。
[訓義]
1. 字は、もとに作り、産土神の社、生まれた地。
2. ちかい、ちかく、ちかづく。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕邇 チカシ・マタ・ユヅル・ハカル 〔立〕邇 チカシ・ウツル・ミジカシ・トキニ・セム・ススム・マタ・ユヅル・トキ・マハルカ
[熟語]
邇遐▶・邇▶・邇言▶・邇後▶・邇歳▶・邇日▶・邇臣▶・邇身▶・邇人▶・邇続▶・邇来▶・邇僚▶
[下接語]
遠邇・遐邇・室邇・修邇・柔邇・率邇・登邇・密邇・路邇
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報