那須火山群(読み)なすかざんぐん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「那須火山群」の意味・わかりやすい解説

那須火山群
なすかざんぐん

栃木北部から福島県南部にわたる三本槍岳 (1917m) ,朝日岳 (1903m) ,那須岳 (1915m) ,南月山 (1776m) などの火山群。いずれも複輝石安山岩などから成る。那須岳が主峰で,茶臼岳とも呼ばれ,三本槍岳が栃木・福島両県境にある。那須火山群の活動は高原火山群のそれより遅れ,まず北部の旭岳 (福島県) などが生成され,次いで三本槍岳,南月山が前後して噴出し,最後に活火山の那須岳を形成した。南月山は黒尾谷岳 (1583m) ,白笹山 (1717m) などに分れ,三本槍岳,朝日岳,那須岳,南月山,黒尾谷岳を那須五岳という。福島県側に甲子 (かっし) 温泉,栃木県側に那須十湯と呼ばれる温泉があり,日光国立公園に属する。

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