那須岳(読み)なすだけ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

那須岳
なすだけ

栃木県北部,那須火山帯に属する那須火山群主峰活火山で,常時観測火山茶臼岳ともいう。標高 1915m。複式(→複式火山)のコニトロイデ型(→成層火山溶岩円頂丘)の火山で,山頂部には直径 100mの火口がある。西側山腹に爆裂火口があり,噴気孔付近には硫黄が昇華している。応永17(1410)年の噴火では死者 180人余が出た。南東に延びる裾野は那須高原と呼ばれ,那須湯本温泉などがあり,夏の登山,避暑,冬のスキーの拠点になっている。日光国立公園に属する。

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百科事典マイペディアの解説

那須岳【なすだけ】

栃木県北端,那須火山列に属する成層複式火山。主峰は溶岩円頂丘茶臼岳で,標高1915m,山頂に火口があり,西側の爆裂火口は現在も噴気を上げており,活火山として気象庁が観測を続けている。第三紀層を基盤とし,安山岩からなる。古くから信仰の山で,修験(しゅげん)の行場であった。山頂付近までロープウェーがある。裾野(すその)の那須高原には那須温泉郷がある。那須岳と周辺の朝日岳,三本槍岳,南月山,黒尾谷(くろおや)岳を那須五岳という。
→関連項目那須[町]日光国立公園日本百名山

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世界大百科事典 第2版の解説

なすだけ【那須岳】

栃木県北部,那須町西端に位置する那須火山の主峰。茶臼岳ともいう。標高1917m。日光国立公園に含まれる。北から南にほぼ直線状に三本槍岳(1917m),朝日岳(1896m),那須岳,南月山(みなみがつさん)(1776m),黒尾谷(くろおや)岳(1589m)が並び那須五岳と呼ばれ,南の白笹山(1719m)も含めてその全体を那須火山または那須山という。東と南にすそ野を広げる成層火山で,花コウセン緑岩,石英斑岩,第三紀の凝灰岩砂岩などを基盤として第四紀に噴出した輝石安山岩などからなる。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔栃木県(福島県)〕那須岳(なすだけ)


栃木・福島県境付近に噴出した那須火山群主要部の総称。狭義には主峰で複式成層火山の茶臼(ちゃうす)岳(標高1915m)をさす。茶臼岳と三本槍(さんぼんやり)岳(同1917m)・朝日(あさひ)岳(同1896m)・南月山(みなみがっさん)(同1776m)・黒尾谷(くろおや)岳(同1589m)を那須五岳ともいう。茶臼岳は有史以来、数度の噴火歴があり、とくに1410年(応永(おうえい)17)の噴火では死者180名余もの大被害を引き起こしたという。最近の噴火は1963年(昭和38)で、山頂西側のお鉢からは現在も噴煙を上げる。深田久弥(ふかだきゅうや)「日本百名山」の一つ。日光国立公園に属す。山腹・山麓(さんろく)にわく温泉群は那須七湯(なすしちとう)とよばれ、なかでも那須湯本温泉は鎌倉時代から湯治場として知られた。南東側山腹のボルケーノハイウエー終点から山頂付近までロープウエーが結ぶ。東麓・南麓の那須高原は各種レジャー施設や別荘地として開発されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

那須岳
なすだけ

那須火山帯の盟主である那須火山群の主峰。別名茶臼岳(ちゃうすだけ)ともいい、標高1915メートル。栃木県北部の那須町西端にある。北―南に並ぶ三本槍(やり)岳(1917メートル、最高峰)、朝日岳、那須岳、南月(なんげつ)山、黒尾谷(くろおだに)岳の那須五岳と、さらに南の白笹山(しろざさやま)を含めて那須山とよび、花崗閃緑(かこうせんりょく)岩、石英斑(はん)岩や第三紀の凝灰岩や砂岩などを基盤とするおもに輝石安山岩からなる第四紀の成層火山。那須岳は溶岩円頂丘で、諸峰中でもっとも新しく、有史以後の8回の噴火(最古は1397年、最新は1963年)は那須岳に限られる。すべて爆発型噴火で、とくに1410年(応永17)の大噴火では、噴石・山崩れ・泥流で、死者180余人を出した。中央火口丘の内外に硫気孔が多く、西側斜面の爆裂火口「無間(むげん)地獄」はとくに活発である。東側山麓(さんろく)の硫気孔群「殺生石(せっしょうせき)」も著名である。山腹・山麓は温泉に富み、昔から湯治場として栄えてきたが、近年は観光開発が進んだ。JR東北新幹線那須塩原駅、東北本線黒磯(くろいそ)駅から那須岳山麓駅までバス。ロープウェーで3分、さらに徒歩約40分で登頂できる。1950年(昭和25)に日光国立公園に編入された。[諏訪 彰]

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