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部落地名総鑑問題 ぶらくちめいそうかんもんだい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

部落地名総鑑問題
ぶらくちめいそうかんもんだい

全国の被差別部落の名前,所在地,住民の職業などを記載した『部落地名総鑑』の出版をめぐる問題。『部落地名総鑑』は,被差別部落出身者を企業の採用や結婚の際に排除するための差別的な身元調査の資料として調査業者によってつくられ,企業,学校,病院,ホテルなどに販売されていたもので,1975年にその存在が発覚した。のちに『全国特殊部落リスト』『特分布地名』など全 10種類の地名総鑑の存在が明らかになった。部落差別撤廃に取り組んでいた部落解放同盟は全国的な糾弾活動を展開,行政も差別的な身元調査の規制に取り組み,1985年の大阪府をはじめ熊本県,福岡県,香川県などで規制条例が制定された。しかし,行政書士が興信所に大量の戸籍謄本を密売していた事件(1990),大企業の依頼を受けた興信所による差別的身元調査事件(1996),電子版の地名総鑑の存在発覚など,同類の事件があとを絶たない。1999年には職業安定法が改正され,採用にあたって差別につながる情報収集の禁止が定められた。(→同和問題

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

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