化学辞典 第2版 「酸化カドミウム」の解説
酸化カドミウム
サンカカドミウム
cadmium oxide
CdO(128.41).金属カドミウムの燃焼酸化か,カドミウムの水酸化物,炭酸塩,シュウ酸塩,硝酸塩の加熱分解によって得られる.製造法により淡黄色から黄褐色,赤褐色まで変化する.無定形粉末.密度6.95 g cm-3.酸素気流中で長く加熱すると暗赤色の六方晶系の結晶(密度8.15 g cm-3)となる.強熱すると700 ℃ で昇華する.水,アルカリに不溶,酸に易溶,アンモニア水,アンモニウム塩水溶液に可溶.水素および一酸化炭素気流中で加熱すると,還元されて金属カドミウムが得られる.カドミウムめっき浴,印刷顔料,光学ガラス,光触媒の製造,半導体材料などに用いられる.有毒.[CAS 1306-19-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報