里扶持(読み)サトブチ

デジタル大辞泉 「里扶持」の意味・読み・例文・類語

さと‐ぶち【里扶持】

里子として預けてある家へ出す養育料。江戸後期では通常、月に1分200文。

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精選版 日本国語大辞典 「里扶持」の意味・読み・例文・類語

さと‐ぶち【里扶持】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 子どもを里子として預けてある家へ出す養育費。江戸後期では、通常、月に一分二百文をその費用とすることが多かったという。
    1. [初出の実例]「乳をあげさせて里扶持(サトブチ)をあてにして居る亭主には」(出典談義本・花菖蒲待乳問答(1755)二)
  3. ( の費用から ) 一分二百文のこと。
    1. [初出の実例]「これもよしと〆(しめ)上た処がてうど里扶持(サトブチ)(〈注〉一分二百文)のおごりで」(出典:洒落本・船頭深話(1802)二)

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世界大百科事典(旧版)内の里扶持の言及

【里子】より

…里子・里親の制度は古く,京都の公卿社会では,幼年の間だけ近郊の農家へ里子に出す風習があった。あずける側は里扶持(さとぶち)などといって養育料を出す風があった。武家の間でも家臣や百姓などに里子に出し,京都,大阪,江戸の町屋では子どもを近郊の村々の農家へあずけ,手習いをするころに実家へ戻す風があった。…

※「里扶持」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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