…対等であった妻の地位も10世紀初めころを境にまず支配層から低下していった。【関口 裕子】
[中世]
《御成敗式目》の11条には,妻がその里方から相伝した所領について,次のような規定が見えていた。すなわち,その夫になんらかの罪科があって所領の没収を受けるとき,妻妾の所領も同様な扱いを受けるかどうかという問題について,もし夫の起こした犯罪が,〈謀叛殺害幷山賊海賊夜討強盗等〉の重科であるときには,夫と同罪に扱われるが,夫の犯罪が軽罪のときには,妻の所領は没収されることはない,というのであった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」