里方(読み)サトカタ

精選版 日本国語大辞典 「里方」の意味・読み・例文・類語

さと‐かた【里方】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「さとがた」とも )
  2. 嫁・婿・養子などの実家やその親類筋
    1. [初出の実例]「筑紫のある里がたに、女房のうはなりうちをなむしけるを見てよみける」(出典:咄本・狂歌咄(1672)二)
  3. 里の方。人里
    1. [初出の実例]「山中の木はやわらかなり。里かたの木はかたし」(出典:百姓伝記(1673‐81頃)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の里方の言及

【妻】より

…対等であった妻の地位も10世紀初めころを境にまず支配層から低下していった。【関口 裕子】
[中世]
 《御成敗式目》の11条には,妻がその里方から相伝した所領について,次のような規定が見えていた。すなわち,その夫になんらかの罪科があって所領の没収を受けるとき,妻妾の所領も同様な扱いを受けるかどうかという問題について,もし夫の起こした犯罪が,〈謀叛殺害幷山賊海賊夜討強盗等〉の重科であるときには,夫と同罪に扱われるが,夫の犯罪が軽罪のときには,妻の所領は没収されることはない,というのであった。…

※「里方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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