里雀(読み)サトスズメ

デジタル大辞泉 「里雀」の意味・読み・例文・類語

さと‐すずめ【里×雀】

人里近くにすむスズメ
遊里に足しげく通う人。
「籠の鳥なる梅川に、焦れて通ふ―」〈浄・冥途の飛脚

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「里雀」の意味・読み・例文・類語

さと‐すずめ【里雀】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人里近くに住むスズメ。
  3. 遊里の禿(かむろ)などをいう語。
    1. [初出の実例]「『そりゃそうだが、今の歌は』『アイ、わたしが駕籠の内で、歌骨牌(うたかるた)を取る夢を見たわいなア』『ハテ、しほらしい里雀(サトスズメ)』」(出典:歌舞伎・四天王産湯玉川(1818)四立)
  4. 遊里に通いなれた人。また、特に江戸新吉原の地まわりをいう。遊客。うかれ人。
    1. [初出の実例]「籠の鳥なる梅川に焦れて通ふさとすずめ」(出典:浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)上)

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