重液(読み)じゅうえき

精選版 日本国語大辞典 「重液」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐えき ヂュウ‥【重液】

〘名〙 鉱物や固体粉末の比重測定、固体混合物の比重差による分離などに用いられる比重の大きい液体または溶液四塩化炭素臭化エチレン、トゥーレ溶液、ロールバッハ溶液、クレリチ液など。〔英和和英地学字彙(1914)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「重液」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐えき〔ヂユウ‐〕【重液】

純水より比重の大きい液。また、二つ以上の液の比重を比べたときに、その大きい方の液。鉱物や結晶粉末などの比重を測ったり、混合物を分離したりするのに用いる。四塩化炭素・ローバッハ溶液など。→軽液

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「重液」の解説

重液
ジュウエキ
heavy liquid, heavy solution

鉱物など固体物質の比重の測定,または混合物の分離選別に用いられる比重の大きい液.比重の大きい純液体や溶液のほか,不均一な固-液混合物も用いられる.たとえば,CH3I(2.28),C2H2Br4(2.9),CH2I2(3.3),KI + HgI2 + H2O(3.4),BaI2 + HgI2 + H2O(3.58),ギ酸タリウム + マロン酸タリウム + H2O(4.9),HgTl(NO3)2 + H2O(5.3,76 ℃),ただし( )内は比重,温度の記載のないのは常温.不均一固-液混合物は選鉱に用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の重液の言及

【重液選別】より

…比重の異なる鉱物粒子の集りである鉱石あるいは石炭を適当な比重の液体中に浸漬すると,高比重の粒子は沈降し,低比重の粒子は浮上するので,比重差により鉱物を選別することができる。重液選別はこの原理を利用して選別する比重選別の一種で,重選ともいう。重液選別に使われる液体は重液と呼ばれる。…

※「重液」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android