野志(読み)のし

日本歴史地名大系 「野志」の解説

野志
のし

高田町のほぼ中央西寄り、愛宕あたご山西麓に比定される。野司または野瀬のせともいう。建武二年(一三三五)三月の三聖寺嘉祥庵院主処英紛失状案(大友文書/南北朝遺文(九州編)一)に処英相伝領として三池北郷内「帝尺寺・(楠)田・野志・野尾井・長坂四ケ村半分田畠在家」などの地頭職がみえる。室町期の大鳥居知行所領注文(太宰府天満宮文書/大宰府・太宰府天満宮史料一三)には「野司六町此内二町岩野質券郡代知行」とあり、野司のうちに太宰府天満宮領六町が設定され、二町は質券の抵当に置かれたまま郡代が知行していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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