金偏(読み)カネヘン

精選版 日本国語大辞典 「金偏」の意味・読み・例文・類語

かね‐へん【金偏】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 漢字の偏の一つ。「銀」「銅」「錫」などの「金」の部分をいう。この偏をもつ字の大部分字典の金部に属する。〔運歩色葉(1548)〕
  3. 金銭財宝
    1. [初出の実例]「手偏指す人山偏なれど、とてもかねへん無ければならぬ」(出典:浄瑠璃・双生隅田川(1720)狂女道行)
  4. 「金」を偏とする字のつく産業(鉱山、鉄鋼、金属などの重工業)の俗称。同音の「工業」に対して「鉱業」を区別するためにいわれた。昭和二六、七年の特需景気の際に流行した語。
    1. [初出の実例]「金へん景気の悪影響か、鉄道施設に多い金物類、シグナルボルト、電線、銅管、錠前、〈略〉盗難がヒンピンと出て」(出典:旅‐昭和二六年(1951)六月号)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android