金精(読み)きんせい

精選版 日本国語大辞典 「金精」の意味・読み・例文・類語

きん‐せい【金精】

〘名〙
① 金の精。金の精霊
② まじりけのない金。純金。また、美しい立派なもののたとえ。
※続浦島子伝記(920)「金精玉英敷於丹之内。瑤珠珊瑚、満玄圃之表」 〔郭璞‐江賦〕
③ 九月最初の寅(とら)の日に採(と)った甘菊
菅家文草(900頃)四・路辺残菊「金精未滅薫香在、欲把還羞路拾一レ遺」
④ (五行の説で「金」を秋に当てるところから) 秋の気。秋風。〔庾信‐小園賦〕
⑤ (同じく西に当てるところから) 西方の気。
※浄瑠璃・平家女護島(1719)一「金精(キンセイ)の妙質火徳の明輝弁才聰明にして能く言(ものい)ふ霊鳥いかんぞ時のさかしきにあへる」 〔禰衡‐鸚鵡賦〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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