金谷浦(読み)かなやうら

日本歴史地名大系 「金谷浦」の解説

金谷浦
かなやうら

[現在地名]富津市金谷

浦賀水道に置かれた湊で、年貢米の津出河岸であり、また漁港であった。元禄三年(一六九〇)の幕府廻米津出浦々河岸之道法并運賃書付(徳川禁令考)に金谷浦・みなと浦とあり、海上一五里の江戸まで運賃は米一〇〇石につき一石三斗であった。当浦からの江戸通船は生魚や薪・炭であったと考えられるが、調度類も江戸や浦賀で調えたという(文化八年「金谷村明細帳」鈴木家文書)。延享三年(一七四六)の浜方漁船七三艘のうち押送船四艘・五大力船三艘で(「金谷村明細帳」同文書)、同年の金谷村江戸往来船数人別書上帳(同文書)によれば小漁船二〇艘・押送船二・五大力船五艘。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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