釣針・釣鉤(読み)つりばり

精選版 日本国語大辞典 「釣針・釣鉤」の意味・読み・例文・類語

つり‐ばり【釣針・釣鉤】

[1] 〘名〙 魚を釣るために使う針。古いものは縄文時代初期の貝塚から出土。骨角製のものが多いが、彌生時代以降には、青銅製・鉄製もみられる。現在は鉄製が多く、形態は釣る対象魚によって異なるが、丸型、角型、袖型が代表的。鉤(ち)。〔名語記(1275)〕
[2] (釣針) 狂言。各流。主人と太郎冠者が西の宮の夷(えびす)に妻ごいに行き、西門にある釣り針で妻をつれという夢想を受ける。そこで、太郎冠者は主人の奥様と腰元数人を釣った後自分の妻を釣るが、被衣(かずき)をとってみるとひどい醜女なので逃げ出す。「狂言記」では「釣女」。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android