普及版 字通 「鈔(漢字)」の読み・字形・画数・意味
鈔
12画
(異体字)抄
7画
[字訓] とる・かすめる・ぬきとる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は少(しよう)。〔説文〕十四上に「叉取(さしゆ)するなり」とあり、指先でかすめ取る意とする。〔玉〕に「強取するなり、掠(りやく)するなり」となり、〔書、微子〕の「竊(さうせつ)」は鈔窃、〔礼記、曲礼上〕の「剿(さうせつ)」の剿も、鈔取することをいう。字はまた抄に作る。
[訓義]
1. とる、ゆびではさみとる、かすめる、かすめとる。
2. ぬきとる、ぬきがきする、うつす。
3. すえ、かすか。
4. さつ、紙幣。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕鈔 アツム・コノム・シルス・ヌク
[語系]
鈔tsh、抄tsheは声義近く、抄は鈔の後出の字。少に部分、また相連なる関係を示す意がある。
[熟語]
鈔引▶・鈔課▶・鈔関▶・鈔却▶・鈔劫▶・鈔撃▶・鈔巻▶・鈔纂▶・鈔写▶・鈔胥▶・鈔銭▶・鈔騰▶・鈔盗▶・鈔突▶・鈔発▶・鈔暴▶・鈔掠▶・鈔老▶・鈔録▶
[下接語]
銀鈔・交鈔・攻鈔・寇鈔・劫鈔・雑鈔・私鈔・詩鈔・手鈔・集鈔・書鈔・条鈔・深鈔・鈔・敵鈔・盗鈔・日鈔・発鈔・宝鈔・暴鈔
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報