鈴鹿頓宮跡(読み)すずかのかりみやあと

日本歴史地名大系 「鈴鹿頓宮跡」の解説

鈴鹿頓宮跡
すずかのかりみやあと

斎王群行の途次に設けられた鈴鹿郡の頓宮。比定地は坂下の片山さかしたのかたやま神社境内(亀山略記、片山神社縁起)、または木崎内山こざきうちやまともいわれる。「続日本紀」天平一二年(七四〇)一一月一四日条に「進至鈴鹿赤坂頓宮」とあって、藤原広嗣の乱に際して聖武天皇が伊勢に行幸、鈴鹿赤坂あかさか頓宮に足かけ一〇日間滞在している。東海道鈴鹿峠越になる以前は伊賀路を経て当頓宮に達した。「三代実録」仁和二年(八八六)六月二一日条にみえる「伊勢斎内親王応取近江国新道入於大神宮、仍下伊勢国知、又停伊賀国旧路頓宮、下伊賀国知」がそれで、以降伊賀路の頓宮は廃された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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