鉛毒(読み)エンドク

精選版 日本国語大辞典 「鉛毒」の意味・読み・例文・類語

えん‐どく【鉛毒】

  1. 〘 名詞 〙 鉛に含まれている毒。鉛によって起こる中毒
    1. [初出の実例]「市内到る処の鉄物屋にて売捌く琺瑯鍋は、〈略〉果たして鉛毒の反応顕著なりとの事にて」(出典:毎日新聞‐明治三四年(1901)五月一九日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の鉛毒の言及

【白粉】より

…さらに1887年に歌舞伎役者の鉛白粉による慢性鉛中毒が社会問題になり,これを契機として無鉛白粉が研究され,89年ころから発売されだした。しかし鉛白粉は化粧仕上りのよいことと,1900年の内務省令《有害性著色料取締令》の中でも〈当分の内,化粧品として之を使用することを得〉という付則がつけられたので,鉛毒はなかなか減らなかった。1925年には鉛白粉が乳幼児の〈所謂脳膜炎〉の原因であることが平井毓太郎によって証明されたが,禁止されたのは30年の内務省令で,35年以降は市場から姿を消した。…

※「鉛毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android