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鉛中毒 なまりちゅうどく lead poisoning

翻訳|lead poisoning

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉛中毒
なまりちゅうどく
lead poisoning

急性の鉛中毒は,激しい腹痛 (鉛仙痛) ,末梢神経炎,急性脳症,貧血など特徴的な臨床症状を呈するが,慢性あるいは潜在性の中毒では,注意力散漫,知能の低下,慢性腎炎,痛風などとして現れることが多い。

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デジタル大辞泉の解説

えん‐ちゅうどく【鉛中毒】

なまりちゅうどく(鉛中毒)

なまり‐ちゅうどく【鉛中毒】

鉛による中毒。重症ではヘモグロビン合成が阻害されるために貧血となり、手の麻痺、腹痛、脳障害などの症状を呈する。鉛を扱う職業や鉛入り白粉(おしろい)使用でみられた。えんちゅうどく。

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百科事典マイペディアの解説

鉛中毒【なまりちゅうどく】

鉛毒とも。鉛または鉛化合物による中毒。急性中毒は大量の鉛の吸収によって起こり,胃腸炎,運動麻痺(まひ)などを呈する。慢性中毒は鉛を取り扱う職場などで発生しやすく,職業病として重要で,近年ではガソリン添加剤の四エチル鉛による大気汚染が問題化した。
→関連項目ダムダム弾

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栄養・生化学辞典の解説

鉛中毒

 鉛もしくは鉛化合物による中毒.

出典|朝倉書店
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大辞林 第三版の解説

えんちゅうどく【鉛中毒】

なまりちゅうどく【鉛中毒】

鉛による中毒。多くは印刷業・蓄電池製造業・鉛鉱山などで職業病として見られ、かつては鉛入り白粉おしろいによる中毒が役者に多発した。貧血・腹痛・下痢または便秘、頭痛・言語障害・神経麻痺などの症状を呈する。鉛えん中毒。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉛中毒
なまりちゅうどく

鉛もしくはその化合物の吸収によっておこる中毒をいう。真鍮(しんちゅう)(黄銅(おうどう))工場、鉛再生業、蓄電池製造、船体解体業、クリスタルガラス製造、塩化ビニル加工業、ケーブル工業などの職場で、鉛の粉塵(ふんじん)や溶解時に発生するフューム(煙霧状粉末)を吸入したり、汚染した手などを介して口から入り、中毒をおこす。アメリカでは、古い家屋に塗ってあった鉛を含むペンキがはがれ落ち、それを幼児が食べること(異味症)によって鉛中毒をおこした例もある。
 中毒症状として次のような障害をおこす。
(1)血液障害 血色素の合成過程を鉛が阻害するために貧血がおこり、貧血が強いと鉛蒼白(そうはく)とよばれるように顔色が青白くなる。
(2)消化器障害 初期には食欲減退、食後胃部不快感、便秘や下痢がある。また、鉛仙痛といい、突然けいれん性の腹痛がおこり、虫垂炎と誤られることがある。
(3)神経障害 末梢(まっしょう)神経障害として、初期には筋肉痛、関節痛、筋力低下、進行すると両手先が幽霊のように下がる伸筋麻痺(まひ)の症状がみられる。中枢神経障害としては、鉛脳症がおこる。これはとくに幼児に多くみられ、持続する嘔吐(おうと)、昏睡(こんすい)、けいれん発作がおこり、致命率は高い。また、回復しても後遺症が残る。
(4)その他 歯肉の縁に鉛が析出して暗青色の着色(鉛縁(なまりえん))としてみられることがある。[重田定義]

四アルキル鉛中毒

四アルキル鉛(テトラアルキル鉛)は四エチル鉛と四メチル鉛の混合物で、ガソリンのオクタン価を高めるために添加する。四アルキル鉛中毒は、製造工場や原液輸送中の事故、あるいは貯蔵タンクのクリーニング作業、加鉛ガソリンを洗浄に用いた場合などに発生する。
 中毒は、蒸気の形では吸入によって、液体の形では脂溶性のため皮膚から入っておこる。大量の四アルキル鉛蒸気を吸入すると、血圧や体温が降下し、虚脱状態になり、興奮、狂躁(きょうそう)、錯乱などの精神症状を現すことがある。軽度の暴露を繰り返していると、数日から2、3週間後に不眠、悪夢、けいれん、幻覚、昏睡などがおこる。
 加鉛ガソリンの使用以来、自動車の排ガスによる環境汚染として鉛暴露が問題になり、世界的に低鉛化、無鉛化が進められた。鉛中毒に対してはキレート剤が用いられるが、代表的な重金属に対する解毒剤バル(BAL)は無効で、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)のカルシウム化合物(EDTA,Ca,2Na)が用いられ、尿中に排出させる。ペニシリンの加水分解産物として得られるペニシラミンも繁用されている。
 労働衛生上の許容濃度は、無機鉛は1立方メートル当り0.15ミリグラム、四アルキル鉛は鉛の濃度として1立方メートル当り0.075ミリグラムである。[重田定義]

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