精選版 日本国語大辞典 「銀流」の意味・読み・例文・類語
ぎん‐ながし【銀流】
- 〘 名詞 〙
- ① 水銀に砥粉(とのこ)をまぜ、銅、真鍮(しんちゅう)などにすりつけて銀色にすること。また、そのようにしたもの。焼付け。
- [初出の実例]「銀ながしのねっとうを、ひさくにておびただしくあびせければ」(出典:黄表紙・煙草恋中立(1751‐64))
- 「笛ふきのもん所を銀ながしのかんざしにほりて」(出典:狂詩・通詩選笑知(1783))
- ② ( ①がはげやすいところから ) 外見はよいが、質の悪いもの。見かけだおし。まがいもの。
- [初出の実例]「一番最後に、私の番で銀流しみたいな男がはいって来た」(出典:放浪記(1928‐29)〈林芙美子〉)
- ③ かねを持っているふりをして、少しも出さないこと。また、その人。