銚子川(読み)ちようしがわ

日本歴史地名大系 「銚子川」の解説

銚子川
ちようしがわ

水源が二つあり、一つは尾鷲おわせ市西部の標高一〇四四・八メートルの高峰たかみね山から発してとち川・又口またぐち川となり、途中クチスボダムを経て、同市矢所やところにおいてとち山より発する古和こわ谷を合流し、尾鷲市と海山町の境界となる。ここより町内を流れ名勝魚飛うおとびを過ぎる。長さ約二七キロ、尾鷲市内を一七キロ流れる。魚飛は「北牟婁郡地誌」に、「古来名タタル勝地ナリ、川中巨石所々ニ出没シテ水流滝ノ如ク瀉下ス。常ニ魚昇ルヲ得ス。歳々春雨潤水漲リ魚波頭ニ跳テ渓流ニ溯リ、以テ魚飛ト号ス。(中略)曾テ英支那人等当国海面測量ノ際、引本港ニ着シ本地ニ歩ヲ移シ高宴ヲ設ク」と記され、測量は明治三年(一八七〇)のことである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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