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草鞋 ソウアイ

デジタル大辞泉の解説

そう‐あい〔サウ‐〕【草×鞋】

わらじ。わらぐつ。そうかい。
「自ら玉趾(ぎょくし)を―の塵に汚して」〈太平記・七〉

そう‐かい〔サウ‐〕【草×鞋】

そうあい(草鞋)」に同じ。
「片足には―をはきたり」〈今昔・六・三〉
挿鞋(そうかい)」に同じ。
「かく殿中にして―はきて勤め侍る」〈雑談集・九〉

わらじ〔わらぢ〕【草鞋】

《「わらんじ」の音変化》わらで編んだ草履状の履物足形に編み、つま先の2本の(お)を左右の(ち)に通して足に結びつけて履く。

わらんじ〔わらんぢ〕【草鞋】

《「わらんず」の音変化》「わらじ」に同じ。
「―をはき」〈幸若・山中常盤〉

わらんず〔わらんづ〕【草鞋】

《「わらぐつ」の音変化》「わらじ」に同じ。
「―などいふ物しばりはき」〈平家・二〉

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百科事典マイペディアの解説

草鞋【わらじ】

履物(はきもの)の一種。稲わらのほか麻,フジづるでも作られ,古くから旅行用などに用いられた。足をのせる台と,(かかと)をとめる〈かえし〉,(ひも)と四つの乳(ち)からなるが,乳が六つとか八つあるものや全くないものもある。

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大辞林 第三版の解説

そうあい【草鞋】

〔「あい」は慣用音〕
わらじ。そうかい。 「自ら玉趾を-のちりにけがして/太平記 7

そうかい【草鞋】

わらじ。そうあい。
挿鞋そうかい 」に同じ。

わらじ【草鞋】

〔「わらぐつ」から「わらうづ」「わらんづ」「わらんぢ」と転じてできた語〕
藁で編んだ、ぞうりに似た履物。爪先つまさきの長い緒を縁の乳に通してはく。
[句項目]

わらんず【草鞋】

わらじ(草鞋) 」に同じ。わろうず。 「 -などいふ物しばりはき/平家 2

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

草鞋
わらじ

履き物の一種。稲藁(わら)でつくられた。平安時代の『栄花物語』、鎌倉時代の『平家物語』などにその名がみえている。草鞋と草履(ぞうり)とが並行して用いられているが、草履は自家を中心とする近距離用のものであり、草鞋は草履とは違って、旅など遠距離用の履き物である。道中の宿(しゅく)で、草鞋が掛茶屋に下がっているのは、草鞋は傷みやすいためにほかならない。農家では藁ばかりでなく、麻、科(しな)(シナノキ)、藤(ふじ)(ヤマフジ)、葛藤(くずふじ)などを使ったり、さらに頑丈にするために布きれを挿入したりした。草鞋は足の運びをよくするために、台、かえし、紐(ひも)からできており、なかには乳(ち)のあるものもある。乳は左右に一つずつ、あるいは左右に二つずつ、三つずつ、四つずつのものもある。草鞋を履くときは左右の紐を乳、かえしに通してから前へ回し、それを後ろでよじってから前で結び留めるのである。幕末に馬蹄(ばてい)がわが国にもたらされる前までは、馬のひづめを傷めないために馬の草鞋をつくって履かせることが習わしであった。この履き物は、おそらくその源流を尋ねると、中国文化とかかわりをもつと考えられる。
 草鞋は、農村においては農閑期渡世の作品であり、多く夜なべ仕事であり、これを何足つくれるかが、成人としての大きな目安にもなった。つまり長旅以外では買うものではなかったのである。また道中安全を祈願するために、大草鞋や、鉄でつくった金草鞋を奉納することも多かった。なお、深山を回って修行をつむ修験(しゅげん)者の草鞋は乳が多いので「八ッ目の草鞋」といわれ、山伏の十六道具の一つにも数えられた。二乳草鞋は「おなごわらじ」といわれて、京都大原女(おはらめ)の草鞋とされた。[遠藤 武]
『宮本勢助著『民間服飾誌履物編』(1933・雄山閣出版)』

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世界大百科事典内の草鞋の言及

【衣帯】より

…草履の類は,堂外および土間または石畳の堂内で用いる。沓の類はみな浅い突っかけ形式のもので,黒塗のものを鼻高(びこう),浅沓(あさぐつ),木履(きぐつ)などと称し,金襴を張ったものを草鞋(そうかい)と称する。草鞋は通常堂上でだけ使用するが,宗派によっては高僧が堂外で使用することもある。…

※「草鞋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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