銭函村(読み)ぜにばこむら

日本歴史地名大系 「銭函村」の解説

銭函村
ぜにばこむら

[現在地名]小樽市銭函一―二丁目・銭函・星野町ほしのちよう見晴町みはらしちよう桂岡町かつらおかちよう天狗山てんぐやま

明治初年(同二年八月―同六年の間)より同三五年(一九〇二)まで存続した村。張碓はりうす村の東にあり、南部の天狗山の西を銭函川が北流する。明治二年一〇月銭函に判官島義勇が赴き、本府(札幌本府)建設のため開拓使仮役所を設置(北海道史)、一一月この開拓使銭箱仮役所に移民扶助規則・募移自移農夫規則などが制定されている。この間、銭函―花畔ばんなぐろ(現石狩市)間の運河が完成。同三年四月小樽に移転(「事業報告」第一編)。同年駅逓を設けて本陣と称する(状況報文)。同三年の「北行日記」に「銭函通行屋アリ(中略)ウタスツ銭函ヲ合セテ人家七十軒、土人ハ一人モ住居セサル由」とあり、また「鯡斗ノ猟ノ由、当年ハ八年已来ノ猟ノ由ニテ三千石程」という(同年八月一三日条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android