しころ‐びき【錏引・錣引】
- 〘 名詞 〙
- ① 屋島の合戦で、悪七兵衛景清と三保谷(みおのや)四郎国俊が格闘し、景清がつかんだ三保谷の兜の錏が引きちぎれたという伝説。歌舞伎の演出で、さまざまに趣向を変えて演じられ、江戸の春の曾我狂言などではとくに多く用いられた。
- ② ( 比喩的に ) 去ろうとするものを無理に引きもどそうとすることにいう。
- [初出の実例]「とまんなと悪八兵衛錣引」(出典:雑俳・柳多留‐一二四(1833))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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