長崎医学校（読み）ながさきいがっこう

日本大百科全書(ニッポニカ)

長崎医学校
ながさきいがっこう

明治初年、長崎に設置された医学教育機関。1857年（安政4）江戸幕府が設置した日本最初の西洋医学講習所「医学伝習所」（61年長崎養生所(ようじょうしょ)医学校建設）が、68年（明治1）新政府の下、長崎府医学校（学頭長与専斎(ながよせんさい)）となる。71年長崎医学校と改称、その後、管轄・名称の変遷を重ね、また創立以来の蘭(らん)系医学から73年ドイツ系医学に転換、盛況となる。1901年（明治34）県立長崎医学専門学校（医学科・薬学科）。03年以降、専門学校令による県内の最高教育機関。1923年（大正12）長崎医科大学となり、第二次世界大戦後、新学制による長崎大学医学部・薬学部となる。

［木槻哲夫］

『長崎大学医学部編・刊『長崎医学百年史』（1961）』▽『外山幹夫著『長崎県の教育史』（1984・思文閣出版）』

[参照項目] | 長崎大学

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

世界大百科事典（旧版）内の長崎医学校の言及

【長崎養生所】より

…ポンペのあとボードインA.F.Bauduin，マンスフェルトC.G.Mansvelt，ハラタマK.W.Gratamaなどが関係した。養生所と医学校は明治になって長崎医学校となり，長与専斎が校長となった。現在の長崎大学医学部はその後身である。…

※「長崎医学校」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」