…明治以後は歩兵46連隊,海軍航空隊などがおかれて軍都として栄え,現在も陸上ならびに海上自衛隊が駐屯している。市域にはJR大村線,国道34号線,九州を横断する長崎自動車道が南北に貫通,一方大村湾に浮かぶ箕(み)島には75年日本最初の海上空港の長崎空港が開港し,西九州の空の玄関口として重要な役割を果たす。かかる高速輸送施設の整備が進むにしたがい,先端技術産業を核とした大村ハイテクパークの工業団地や大村オフィスパークが建設され,さらに航空貨物や宅配便基地など物流拠点も成長している。…
…管制所では管制官が直接航空機を見ながら作業をする管制塔airport control tower(control tower)と,レーダーによって監視・誘導を行うレーダー管制室とが協力して管制にあたる。管制塔は空港内全域と周辺の空域を360度見渡せる位置,高さ,構造が要求され,なかには長崎空港やシンガポールのチャンギー空港のように,隣接する二つの飛行場を同時に見渡せるよう60~80mの高さをもつものもある。また,近接して複数の空港がある場合,混乱を防ぐため1ヵ所のレーダー管制室で一元的に管制を行っているところもある。…
…しかし対馬は南部が博多港,北部が北九州市小倉港と,壱岐は呼子港(佐賀県)および博多港と,五島は長崎・佐世保両港のほかに博多港とも結ばれ,近接する県外港市との結びつきが濃い。1975年,日本最初の海上空港として大村湾内に完成した長崎空港(大村市)は,中国上海との国際線をはじめ,東京,大阪,名古屋,札幌の大都市や南九州・沖縄の3都市,そして県内離島の各地との間に定期航空路をもっている。
[県南,県北,離島の3地域]
長崎県は自然的条件と歴史的条件から,まとまった姿は求めがたく,今日でも多くの小地域から構成されているが,大まかに本土側と離島側に分けられ,さらに前者を都市勢力圏から,長崎市を中心とした県南と,佐世保市を中心とした県北に区分することができる。…
※「長崎空港」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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