長髪賊(読み)チョウハツゾク

精選版 日本国語大辞典 「長髪賊」の意味・読み・例文・類語

ちょうはつ‐ぞくチャウハツ‥【長髪賊】

  1. ( 辮髪(べんぱつ)をやめて長髪にしたところから ) 中国、清代末期に、洪秀全首領として天主教を奉じて反乱を起こした人々に対する、清朝側の称。→太平天国(たいへいてんごく)
    1. [初出の実例]「阿芙蓉の変同盟軍の変又長髪賊の乱の如きありと雖も」(出典:風俗画報‐八五号(1895)論説)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の長髪賊の言及

【辮髪】より

…漢民族は当初頑強に抵抗したが,清は違反者に死刑の厳罰で臨み,また漢民族もしだいに慣れて辮髪が普及した。19世紀中ごろ,清朝打倒の兵を起こした太平天国は辮髪をやめて頭髪をのばしたので,官憲から〈長髪賊〉と呼ばれた。古来,漢民族の礼制のなかで,服制とともに髪制は厳格なものがあった。…

※「長髪賊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android