開口音(読み)カイコウオン

デジタル大辞泉 「開口音」の意味・読み・例文・類語

かいこう‐おん【開口音】

オ列長母音のうち、口の開きが比較的広いものをいう。すなわち、「アウ」「カウ」「アフ」「カフ」および「キャウ」「シャウ」の連母音au]が、長音化して[ɔː]と発音されたもの。開音。⇔合口音ごうこうおん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「開口音」の意味・読み・例文・類語

かいこう‐おん【開口音】

〘名〙
① 中国音韻学で、合口音(合音)に対して、口の開きの広い音節をいう。音声学でいう、張唇もしくは非円唇の音で、円唇性の動きがその音節の中に現われないものをいう。開口。開音。⇔合口音
国語学で、オ列長音で、口の開きの広いもの。ア列音にウのつづいたアウ・カウなどの長音化したもの。オ列音またエ列音にウがつづいたオウ・コウ、エウ・ケウなどの長音化したものと発音上区別のあった時の名称。開音。⇔合口音
③ 江戸時代の韻学で、五十音図のワ行音を合口音というのに対し、ア行音をいう。⇔合口音

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