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開口 アグチ

デジタル大辞泉の解説

あ‐ぐち【開口】

《「あ(開)きくち(口)」の音変化》足袋・すね当て・靴などの、足を入れる口。

かい‐こ【開口】

かいこう(開口)2」に同じ。

かい‐こう【開口】

口を開くこと。ものを言い始めること。
外に向かって開いていること。「開口部の多い部屋」

㋐能で、1曲の最初の謡いだしの部分。かいこ。
㋑中世の猿楽で、最初に登場して祝賀の意を含めたこっけいな文句を述べること。能の形成に伴い、まじめなものとなった。開口猿楽。
㋒中世の延年などの一芸で、こっけいな地口(じぐち)やしゃれを唱えたりする話芸的なもの。㋑を取り入れたものらしい。
近世、幕府の大礼能や本願寺の礼能などの儀式的な演能で、脇能の初めにワキの役が新作の祝賀文句を謡うこと。また、その謡(うたい)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

かいこう【開口】

寺院の延年において演ぜられた,言葉を主体とした芸能。その実態をよく伝えるのが1544年(天文13)書写の《多武峰(とうのみね)延年詞章》の開口7編で,それによればまず仏法の功徳などが述べられたあと,一定の題材に沿った洒落秀句が比較的長く語られ,最後に延年の場に来臨した諸衆を祝福するという形になっている。頭尾の祝言はまじめなものだが,それにはさまれた洒落や秀句の部分は相当に滑稽なものである。たとえば7編中の第5〈開口名所山々相撲之事〉についてみると,〈よき相手に逢坂山の,しやつと寄て取らんとすれば,耳なしの山なれば,取手にはぐれて勝負をも決せずして入佐の山もあり,また,取られじとて足引の山もをかしきに,はや鳥羽の秋の山は時雨をも待たで勝つ(褐)色みえた候〉といった具合に綴られている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

あくち【開口】

〔「開き口」の転〕
足袋たび・脛当すねあて・沓くつなどの足を入れる口。あぐち。

かいこ【開口】

かいこう(開口)」に同じ。

かいこう【開口】

ものを言い始めること。
〔「かいこ」とも〕
開幕の最初に舞台に出て発言したり謡ったりすること。
〔「開口猿楽」の略〕 猿楽上演の初めに行う、滑稽味のある祝言の口上芸。延年にも取り入れられ、延年開口という。のちには、内裏や高貴な人の前での特別演能の際、脇能の初めにワキの家元によって謡われた新作の祝言の小謡をいう。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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