開板(読み)カイハン

デジタル大辞泉 「開板」の意味・読み・例文・類語

かい‐はん【開板/開版】

[名](スル)新しく版木を彫って本を印刷すること。また、一般に、書物を新しく出版すること。上梓じょうし
今年こんねん―した福沢全集」〈福沢福翁自伝

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精選版 日本国語大辞典 「開板」の意味・読み・例文・類語

かい‐はん【開板・開版】

  1. 〘 名詞 〙 書物を出版すること。主に木版についていう。
    1. [初出の実例]「法華嵯峨本開板之事」(出典:蔭凉軒日録‐永享七年(1435)一〇月一五日)
    2. 「此頃書林開板(カイハン)しけるを、或人見て予に謂て曰く」(出典:滑稽本・風来六部集(1780)天狗髑髏鑒定縁起跋)
    3. [その他の文献]〔図絵宝鑑‐四・宋〕

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世界大百科事典(旧版)内の開板の言及

【出版】より

…日本においても,江戸時代までは本の生産,販売に当たる者が〈物の本屋〉と呼ばれていたのに対応している。 また〈出版〉という言葉は,日本においては中世以来,板木(はんぎ)(版木)を用いて,木版印刷によって書物を作るのが普通であったので,書物を公にすることを〈出版〉とか〈開板(かいはん)〉といったところからきている。出版と同じ意味で,刊行,公刊,発刊なども用いられるが,〈刊〉は彫ることで,木版を彫ることからきている。…

※「開板」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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