間接脱硫法(読み)カンセツダツリュウホウ

化学辞典 第2版 「間接脱硫法」の解説

間接脱硫法
カンセツダツリュウホウ
indirect desulfurization

重油水素化脱硫法で,常圧蒸留残油をいったん減圧蒸留して,留出する減圧軽油と残油のアスファルト分(減圧残油)に分け,前者を通常の方法で水素化脱硫したのち,後者と混合して低硫黄重油を製造する方法.直接脱硫法に比べて脱硫効果が低いが,灯・軽油の水素化脱硫とまったく同様の操作が利用でき,触媒寿命が長い利点がある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の間接脱硫法の言及

【重油】より

…低硫黄重油を生産するためには,原油の選択の自由が少ない時代にあっては,石油精製の工程で脱硫処理を行うほかはない。重油留分の脱硫には水素化脱硫が行われるが,これには常圧蒸留の残油に直接適用する直接脱硫法と,常圧蒸留の残油を脱歴(アスファルト分離)したのち脱硫し,アスファルトを再混合する間接脱硫法があり,それぞれ一長一短がある。(3)市販の重油中の灰分はふつう0.01~0.05重量%で石炭などにくらべれば非常に少ないが,バナジウムは高温の伝熱面の金属を腐食する。…

【水素化脱硫】より

…一般にナフサや灯油は比較的温和な条件下で,また重油は厳しい条件下で処理される。重油の脱硫法には直接脱硫法と間接脱硫法とがある。後者は重油中のアスファルト分が触媒の活性を失わせるので,まずアスファルト分を除き,その残りを水素化脱硫したのち,アスファルトと再混合する方法である。…

※「間接脱硫法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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