法則の辞典 「閾値規則」の解説 閾値規則【threshold law】 原子や分子において,そのイオン化断面積の閾値付近における電子(またはフォトン)の過剰エネルギーに対しての変化の規則.本来は「いきちきそく」のはずであるが,湯桶読みのこちらのほうが通用している分野も多い. 一般には,イオン化直後にその反応領域で速度を失うか,あるいは放出されるかのどちらかに属する電子の数を n としたとき,次の関係式が成立する. σi∝ (E-Eth)n-1 ここで σi はイオン化断面積,E は入射電子または光子のエネルギー,Eth はイオン化の閾値である. 閾値規則【threshold law】 「しきいちきそく」と湯桶読みにする分野もある.電子衝撃,あるいは光によるイオン化によって,原子や分子をイオン化する際に,閾値付近における入射エネルギー(E)とイオン化断面積(σi)との間に次のような関係が成立する. σi ∝ (E-Eth)n-1 Eth はイオン化の閾値エネルギー,n は反応領域に存在する電子の数である.光イオン化の場合には,電子衝撃の場合に比べて n は1だけ小さくなる. 出典 朝倉書店法則の辞典について 情報 Sponserd by