阿寒村(読み)あかんむら

日本歴史地名大系 「阿寒村」の解説

阿寒村
あかんむら

昭和一二年(一九三七)から同三一年まで存続した阿寒郡の自治体。昭和一二年六月同郡舌辛したから村が村名を改称して成立。同一五年四月一級町村制を施行。昭和前期に阿寒川流域林の木材伐出しと流送は四発電所の稼働で下火となるが、舌辛川流域林などからの木材は引続き阿寒駅など雄別ゆうべつ鉄道の沿線まで運ばれ、貨車輸送された。また阿寒川奥地からの木材はトラックで阿寒駅まで運搬され貨車輸送とされた。これにより阿寒駅周辺は木材の集散場と化し、雄別鉄道の営業輸送品目に原木丸太が大きな比重を占めた。富士製紙釧路工場(現釧路市)へも原木は引込線を使い貨車で運ばれた。また昭和前期には農家の冬季兼業として木炭が生産され、昭和二〇年代まで主要産物の一つとしておもに京浜方面へ海上輸送された(阿寒町史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android