デジタル大辞泉
「下火」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
した‐び【下火】
- 〘 名詞 〙
- ① 火勢の衰えること。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
- ② 物事の勢いが弱くなること。
- [初出の実例]「不図(ふと)又文三の言葉尻から燃出して以前にも立優る火勢〈略〉次第次第に下火になって」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
- 「それとも映画がすっかり下火になってテレビが盛んになったせいか」(出典:笹まくら(1966)〈丸谷才一〉一)
- ③ 下からあたる火。
- ④ 茶道で、炭点前をする以前にあらかじめ風炉や炉に入れておく火。
- [初出の実例]「都人茶の湯を出せば小野山のすみやくかまも下火つくろふ」(出典:狂歌・吾吟我集(1649)四)
- [その他の文献]〔南方録(17C後)覚書〕
あ‐こ【下火】
- 〘 名詞 〙 ( 「下火」の唐音 ) 禅宗で火葬の時、松明(たいまつ)で棺に火をつけながら引導をわたす儀式。後には松明に火をつけないで、偈(げ)を唱えて、点火のしぐさをするだけになった。
- [初出の実例]「請瑞泉師兄応曇芳下火」(出典:空華日用工夫略集‐応安四年(1371)九月二日)
- 「下火(アコ)は、等持院の東陵和尚にてぞおばしける」(出典:太平記(14C後)三三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 